2004年10月 山梨県塩山市〜勝沼町

10月31日(日)〜11月1日(月) 2〜3日目

天気予報では、土曜から降り出した雨は月曜まで続く、ってなことでだいぶブルー入っていたのだが、日ごろの行いが良いせいか、朝起きたときには雨が上がり行楽日和に。テンションががぜん高くなり、今日も張り切って行きましょう!(飲みましょう!)ってことで、宿のおじさんにワイナリーまで「昨日がんばって歩いたから、そのご褒美に連れて行ってあげましょう」となり、盛り上がって出発。宿のバスの車窓から見える景色は、「正しいニッポンの秋という風景」(Byナツキパパ)。ほんのりと色づいた山を遠目に、どこまでも続く果樹畑。柿が色づき、古いながらも味のある民家がポツリポツリと。日本むかしばなし、って感じです。

ワイナリーみっつめ:メルシャン勝沼ワイナリー
いちおう大手も押さえておきましょう、ってことでメルシャンへ。ココは以前行ったときに、有料ながら試飲が充実していて、なかなか楽しい経験をしたので。といいつつ、到着したらコインロッカーに荷物を入れ(こういう設備はさすが大手。しかも、コインを入れたら戻ってくる仕組みで、実質無料。ナイスサービスである)、メルシャンの受付前にあったチラシを見てぶどう狩りに行くことにする。電話すると「もう終わりかけです」と言われたが、まぁいいかということでテクテクと。そしたら、先日の台風の時に、すでに全部刈り取ってしまって「もぎ」ではなくて「食べ」のみだ、といわれる。しかし、子連れで「もぎ」なしに「食べ」だけでは意味がないのである。強引に畑に入れてもらい、「あ、あそこにあった!!」という宝探しのようなぶどう狩りを敢行する。おそらく、フツーのぶどう狩りというのはまったく違うものだと思うのだが、まぁこれも一興。子ども3人は大はしゃぎで、良かった良かった。私も、シーズン終わりで誰も他にいなかったので、けろちゃんにご飯をあげられてよかったよかった。

さて、ぶどう狩りも終了し、いちおう畑に入れてくれたお礼もこめて葡萄を多少購入し、メルシャンに戻って飲みタイム到来。新酒のこの季節、メルシャンでは1ヶ月にわたりハーベストフェスティバルというものをやっていて、いろんな食べ物を売っていたり、試飲の特別チケットを販売していたり、それをアウトドアで食べられるよう、テーブルがセッティングされていたり、って感じで、気持ちいい青空の下、昼からご機嫌になってまいりました。
京王プラザホテル謹製だそうで。
確かにこうしたイベントで出てくるにしては
気が利いてました。
あれこれ買い込み、
ワイングラスも試飲しまくりで満員御礼
フェスティバル特別の試飲チケットとして、赤ワインセット(赤ワイン3杯の試飲+グラス)\1,200−と、白ワインセット(白ワイン3杯の試飲+グラス)\1,000−が売られていた。お金的には、まさに販売価格レベルのグラス売りかな、って感じでけっこうたっぷり入っていた。がぶ主家、ナツキ家で各1セットずつ買い求め、いやいや昼からまったくいい気分でして。

ジェイ・フィーヌ シャルドネ&甲州 2002:\1,585
さわやかな柑橘系の香り、そして味わいもスッキリ。かといって、水っぽいだけでなく、しっかりとしたレモンの蜜っぽい凝縮感と、皮の裏のような苦味もあってなかなかおいしい。これが1500円程度、ってのはかなり優秀なのではなかろうか。
長野シャルドネ 2002:\2,635
これも、香りをかいだ瞬間、「うわぁ、シャルドネだぁ」と言いたくなるくらい、しっかりとしたちょびっとオイリーでふくよかなシャルドネ独特の香りがする。味も、香りの印象に負けず、なかなかしっかりしていておいしい。もちろん、カリフォルニアやチリのような、サービス過剰なコクではなく、どちらかといえばフランスブルゴーニュに近いような上品な仕上がり。これって長野で採れた葡萄から作っているんだよなぁと思うと、いやいややっぱりバカにできないぞ日本のシャルドネも、と思いつつ、でもやっぱり2500円以上もするなんて高いよ、という結論になったりして。ヴェルジェのシャブリとあまり変わらない値段だからねえ。
北信シャルドネ 2002:\6,300
長野シャルドネよりも、さらにさらにオイリーな味わい、しっかりとしたコク。香りからして「こりゃぁ濃いわ」と言いたくなるような。もちろん、日本のシャルドネですから、おなか一杯になるほどの甘さではないのだが、まぁちゃんとしています。でもでもでもでも、6300円ってのはないだろー!!! その値段にしては個性なさすぎ&感動なさすぎ。グラス700円で出してもらえたら、そりゃぁお得なお得な気分になる1本ですが。
ジェイ・フィーヌ メルロー&マスカット・ベリーA 2000:\1,585
やや「あぁ、これってよくある国産ワインだよね...」と言いたくなるような雑巾ぽさを最初に感じてしまう。でも、じっくり味わってみると、その雑巾ぽさはそんなに気になるほどではなく、やや渋みが勝っていて固い印象が強いけど、まぁ飲めないほどではない。ちょっと冷やして出されたのが吉、って感じも。
長野メルロー 1999:\3,160
これはなかなかおいしかった。ちゃんと、メルローっぽい、ホコリのようなやわらかい複雑味を感じることができた。ただ、やっぱり固いですよね、まだまだ。もうちょっと、時間をかけてゆっくりと変わっていくかな?なぁんて楽しみを持ちながら、一本飲んだら楽しいかもね。3000円かぁ。まぁギリギリ出してもいいかな、って感じで。
桔梗ヶ原メルロー 1999:\10,500
ひょええええ、高いーーーーー!とびっくりしながら飲みました。1まんえん。あんまり上記長野メルローと変わったところがないように思ってしまったのですが。やっぱり固い印象なんだよね。1まんえんも出すメルローだったら、もっと口に含んだ瞬間のやさしくってぱぁっと広がる香りとか、とにかく期待するものが大きくなってしまうんだけど、そんなものはぜんぜん感じることができませんでした。去年飲んだときはもっとおいしく感じてそこそこ感心した記憶があるんだけど。でもまぁ、1まんえんもするボトルを、グラスで3杯セット1200円の中に含めてくれるのだから、そのへんは感謝感謝。
シャトーメルシャン グリ・ド・グリ 2000(だったと思う、ビンテージうる覚え):\2,475
テイスティングサロンを覗いたら、見たことがないワインがあったのでグラスで頼んでみる。450円だったかな?ソムリエさんによると、白と赤の中間の味わい、ってことだそうで、確かに不思議なコクのある白ワインでした(いちおう“その他”分類で)。これは一見というか一飲の価値あり、って感じ。今まで飲んだことのないようなワインでしたよ。
てなわけで、お昼がてらにさんざん食べて飲む。んが、それですっかり満足してしまい、ココでは何も買わず。でもまぁ、大手ワイナリーらしく、銘柄は豊富だし、売店は楽しいし、試飲もたくさんあるし、工場見学はできるし、ワイナリーめぐりではやっぱり外せないかな。1まんえんのワインをグラスで飲ませてくれるところなんて他にないし。

ワイナリーよっつめ:蒼龍ワイナリー
ここはぜんぜん予定になかったし、予定にないどころか存在そのものを知らなかったのだが、前日泊まった岩間温泉のだんなさんが「メルシャン行くなら、蒼龍ワインにも行って来なよ。メルシャンからすぐだし、うちはけっこう付き合いがあってなかなかおいしいワインだよ」とご推薦を受けたので、近いことだしと行ってみることにする。ホント、メルシャンからちょこっと丘を登った右手すぐ。ワイナリー、ってよりは直営の売店、って雰囲気漂うけど、冷蔵庫に入っている蒼龍ワインの各銘柄を片っ端からセルフで試飲できるシステムで、まさに片っ端からいただきました。

まったく知らないワイナリーだったんだけど、どうやら「無添加」ってのがウリのようである。個人的には、無添加とか有機栽培とか、そういうワインにかかる枕詞に良い印象はないのだが(だいたいそう名乗っているワインは、雑巾ぽい独特のニオイがする)、地元の方にご推薦していただいただけあって、なかなかおいしいワイナリーだった。銘柄の種類が多く、中には「ちょっとこれは...(閉口)」(特に赤ね)ってのもあったんだけど、「へえ、安いわりにおいしいじゃないの」ってのも多く、うちのばーちゃんやナツキ家は熱心にお買い上げしておりました。さんざん試飲しまくって、我々が購入したのはふたつ。

甲州樽熟成:\1,375
わりときちんとしたコクがありつつ、へんてこりんな臭みとかはなくて、いい感じ。これでこの値段ならまぁ買いかなぁ、と。
甲州シュール・リー:\1,585
すっきり辛口、でも果実味は残っていて、これもなかなかいい感じ。
この後メルシャンに戻って、フェスティバルの勝沼駅との送迎シャトルバスにて、ナツキ家は帰路に。我々がぶ主家は、以前からお気に入りの「イケダワイナリー」をたずねてみようと。この時点で2時くらいで時間も早かったし。地図を見ると、けっこう近そうだったので歩いて行くことにするが、これが大失敗。むちゃくちゃ遠いのである。ついつい東京で見る地図の感覚になってしまうのだが、田舎の「となりの道」ってのはとっても遠いのよね。いやいや。途中で力尽きてタクシーを呼ぶ羽目に。

ワイナリーいつつめ:イケダワイナリー
到着してびっくり。たとえ徒歩でいけても、これはわからないかもしれない...。畑の中にポツリとあるのだが、本当にこんなところにあるのかと不安にあり、思わず引き返したりしてしまうこと請け合い。看板も目立たないし。タクシーを呼んで正解である。まずは“工場”という名の建物内部を見せてもらうが、まさに手作りで作られているのを再確認。葡萄を搾る機械が一台(搾作機、とでもいうのかしら)、樽が10数個、ステンレス樽がひとつ、瓶詰めの手動機械がひとつ、そうか、これだけあればワインができるのか、というリアルなお勉強。
見学が終わったところで「それではぜひテイスティングを」ということで、もちろんお言葉に甘えて飲むことに。そしたら、自宅にあがらせていただきました。ホント、家族経営の小さなワイナリーなのですね。

手動の瓶詰め機ステンレス樽です。
ここで発酵させるのね。
熟成樽の数々。樽で発酵させているのも。
セレクト 白 2003:\2,000
香りが良い。ってのが第一印象。苦味がちょこっと利いているのが気持ちよく、口に含んだときの広がりも、(大変申し訳ない表現になりますが)ついさっき行ってきたワイナリーよりも断然上。「あぁ、やっぱそうそう、コレコレ、我々が好きなイケダワインだなぁ」と。複雑さが感じられて、おいしいですよ(と、推薦の弁)。
樽熟甲州 白 2002:\1,500
樽熟、ということだけど、そんなに樽たるしたどきつい香りはなく、うまく「ワインの厚み」となっていて、これもおいしい。ちょいと甘めだけど、しつこくない甘さで、キリリと冷やすとおいしいと思う。おいしいおいしいと言いながら、飲みつくすワタクシ。
巨峰 ロゼ 2004:\1,300
今年の新酒、だそうです。とっても綺麗なロゼの色で、意外に香りも味も「品種は巨峰」から作られたワインの割には落ち着いている。でも、やっぱ甘ったるい、って印象は否めず。
巨峰 ロゼ 2002:\1,300
上記の新酒から2年熟成させたもの。色はちょっと褐色入ったオレンジっぽくなっており、2年という月日を感じさせます。さらに、驚きは味わい。ぜんっぜん、違うんだよね、新酒とは。香りも、甘い葡萄の香り、ってな新酒から、よりワインらしい風味が増していて、さらに味わいもただ甘いだけだった新酒よりもコクと広がりが出てきている、って感じで。ビンテージ違いで飲んだせいかもしれないけど、ロゼでこんなにおいしいと思ったのは久しぶりです。
ヴァン・ルージュ 2002:\1,500
まったく期待していなかったのだが(失礼!)、これが非常においしかった。まぁいわゆる「辛口の赤」ってな感じなのだが、タンニンがちゃんと効いていて、飲みごたえ十分。カベルネっぽい青っぽさもあり、飲んでいて楽しめる。この値段なら安いと思う。
セレクト 赤 2002:\2,000
最初の印象は「なんだ、ヴァン・ルージュとそんなに変わらないじゃない」で、印象薄し。カベルネの割合が高いのか、それともポテンシャルのあるいい葡萄を使っているのか、ヴァン・ルージュよりも固くて飲みにくい雰囲気もあり、最初は「これは買わなくていいか〜」と思っていた。んが、いろいろとお話したりして、ちょっと置いといたものを飲んだらビックリ。ちょっと開いてきて、香りも味わいも大きく変わってきていた。てなわけで、迷わずお買い上げ。
出番を待つワインたち畳が見えますね。
まさに、自宅のひと部屋に
おじゃまして。
グラスもちゃんとしてます。
3人でグラスをいっぱい
使っちゃいました。
我が家は、樽熟甲州を2本、ロゼ2002を1本、赤のセレクトとヴァンルージュを1本ずつ、計5本のお買い上げ。ばーちゃんも4本買っていました。コーセイにはヨーグルトを出していただき、さらに送料もサービスしていただき、なんか申し訳ないような。でも、お気に入りのワイナリーを(苦労しつつも)たずねることができてよかった。

二日目の宿は、初日に泊まった岩間温泉よりもさらに奥地に入った「裂石温泉 雲峰荘」というところ。岩間温泉に比べて、規模は大きいし、露天風呂はすばらしいし、格は数段上、って感じ。部屋が空いていなくて別館に泊まったんだけど、静かで景色もいいし、言うことないのよね。ただ、やっぱり我が家は全員一致で岩間温泉のほうが良かったなぁということに。実は食事時、食事処で食べたんだけど、うるさいオヤジどもの「ガハハ大音量団体」がいたのですよ。あからさまに大迷惑な顔をしている個人客を尻目に、騒ぐ、タバコを吸いまくる、酒を飲みまくる。こういう団体がいると興ざめだよね。宴会場にでもぶち込んでくれればいいんだけど、そこまでは大きな旅館ではないようで。

食事も、地のものを上手に使って、非常に気が利いた良い食事でした。酒も、地元のワインを原価で出していて、種類もそろっているし、とってもよろしい。ただただ、あの大音量軍団さえいなければ。つか、タバコがホントに迷惑で。てなわけで、テンションも下がり、食事の内容も細かいところまでは覚えておりません。イワナの刺身がおいしかった。あと、朝飯に出た自家製の豆腐がおいしかった。早々に部屋に帰り、このへんのブドウ栽培業者が自家消費用に作っているというワインを1本、さらに地元の純米酒(腕相撲とかいう銘柄)の四合瓶を1本、まだ足りなくてビールと冷酒を飲み、さらに食事中にもビール大瓶2本と日本酒2合飲んでいるわけで。翌日、うちのばーちゃんったらお会計を聞いて「あら、安いわね。たくさん食べ過ぎて昨日はあんまり飲まなかったからねぇ」と暴言を。飲みすぎなんだってば。

翌朝、相方がとっとと帰り、ワタシとばーちゃんとコーセイとけろちゃんは、市営の「大菩薩の湯」に寄って、13時45分発の特急で帰宅。いやいや、飲み続けた楽しい旅行でございました。

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