2004年10月 山梨県塩山市〜勝沼町

4月に引き続き、塩山への小旅行である。今回の主な目的は、ワイナリーめぐり(って、いつもこれが主目的なのだが)。新酒のシーズンということもあり、どれくらいおいしいのかな? って感じで。今回は、近所のそば屋で昼から日本酒を飲み、ご機嫌になっていたナツキ家が、勢いで「今年は猛暑だったから、山梨のワインの出来がいいって聞いたよ」などと口走ったため、「じゃぁ一緒に確認しに行こうよ、ぶどう狩りもできるし。しかも温泉に泊まるんだよ!」と甘い言葉をささやき、お付き合いしていただくことに。あと、「猫にまたたび、年寄りに温泉」(C:西原理恵子)ってことで、うちのばーちゃんも途中から合流することに。まぁ、子連れ旅行では、手があるってことは楽チンですばらしいことなのである。

10月30日(土) 1日目

とってもとっても楽しみにして、張り切って起床したものの、朝から雨。ごあいにくさまの天気だが、コーセイとナツキ嬢、タクミくんの子どもたちには関係ないようで、「お友達と一緒に旅行する」という事実にハイテンションである。10時半ごろ江戸川橋発、軽く寿司などを買い込みつつ、11時半新宿発の特急かいじで塩山に向けてGO!

ワイナリーひとつめ:ルミエール
13時前に塩山市に到着。じゃじゃぶりの雨である(そのため、テンション下がっているのと手がふさがり面倒なので、一日目は写真を一枚も撮っておりません−−;)。まぁともかく、今回の塩山行きをこの週に決めたイベントに出かけることにする。塩山駅からタクシーで2000円強だった記憶が。ルミエールは、我が家の近所の御用達スーパー“Santoku”で取り扱っていて、時々試飲などもやっているので「まぁまぁ、ちゃんと飲めるワイナリー」という認識があった。そのため、「げぇえ、これぞ典型的なまずい日本ワイン、飲めないよぉ」という悲劇には決してならないだろう、という確信はあったので安心である。しかし、どうでもいいがじゃじゃぶりである。テントの下に席が用意してあり、いちおう雨に濡れないようにはなっているものの、じゃじゃぶりには勝てず、下はぬかるみ、今にもテントが雨の重みでおしつぶされそうな雰囲気。しかし、がんばって飲み放題の新酒4種を飲み比べる。樽が用意してあり、そこから自らグラスに注ぐ形式になっていて、晴れていたらさぞ酒が進んだろうと思うのだが、味を確認しました、というレベルで終了とする。肝心の味のほうだが、ベリーAを使った赤(ライトな感じ)は、なかなか果実味があっておいしかった。変な臭みもないし、確かに葡萄の出来が良かったのかも。と思わせるできばえ。白は甲州(やや辛口)、デラウェア(やや甘口)、巨峰(甘口)と3種あったのだが、どれも判別不能なくらい甘い…という以上のコメントは控えさせていただきます。ひとつ300円のチケットを買い、焼きそばやらおでんやらサラダやらを食べるが、これがなかなかおいしかった。特に焼きそばは出色のできばえ。工場見学をしたが、規模的には春に行ったサントネージュとかと同じく中堅規模、って感じで。

ワイナリーふたつめ:奥野田葡萄酒
ホントは初日はルミエールで一日遊ぶつもりだったのだが(ぶどう狩り体験もさせてもらえるとのことだったし。確かに参加者を募集していたが、あまりのじゃじゃぶりにテンション下がって手を挙げられず)、さすがに屋外イベントはきつくなり二日目に行く予定にしていた奥野田ワイナリーを目指すことに。電話連絡して「今から行きます!」というド迷惑ぶり。タクシーを呼んで、一路奥野田へ。ここは二度目の訪問である。前回は奥さんのともこさんが応対してくれたが、今回はだんなさんが迎えてくれた。ルミエールとは異なり、家族経営の小さなワイナリーで、テイスティングルームにあげていただいてワインをいただく。屋内に入ったのをこれ幸いと、けろちゃんのご飯とする。前回も思ったのだが、とってもまともなグラスでテイスティングさせてもらえるのがうれしい限り。だんなさんの楽しいワイン談義を聞きながら。

夢郷奥野田 白 NV
ちゃんとしたグラスで飲ませていただくと、やっぱり香りの印象が違うのである。てなわけで、ちょこっとずつ感想を。最初に口に含んだ瞬間、「あぁやっぱりぜんぜん違うなぁ」とうれしくなる味わい。我が家的には、ココ奥野田さんと、翌日に行くイケダワイナリーが山梨のワイナリーではお気に入りなのだが、その“お気に入り”の認識が間違っていなかったな、とうれしくなる。ほのかな苦味と、きりっとした酸味。アフターも広がりがあって、とってもおいしい。ビンテージ違いの葡萄をブレンドしているため、ノンビンテージ扱いとのことだが、「ノンビンテージ」というイメージとはかけ離れたおいしい白ワインであります。
桜沢シャルドネ 2001
「うわぁ、シャルドネだぁ」と言いたくなるくらい、しっかりとしたシャルドネ葡萄の味がする。香りはやや弱いものの、しっかりとしたコク、ややオイリーな感触、軽い樽の風味のバランスがとっても好印象。日本のシャルドネなんて、とバカにできませんよ、ホント。
夢郷奥野田 赤“evolution”NV
「急に来ていただいたから、冷えちゃってますよぉ」と言われながら、ここから赤を(ホント、すいませんでした)。冷えているせいか、やや閉じて辛い印象が勝ってしまっているかな?とも思ったが、口に含んでじっくりと味わうと、複雑な凝縮感が。いやみではない樽っぽさと、メルロのやわらかさが印象的。おいしい。
メルロ&カベルネ・ソーヴィニオン【オーク樽熟成】2001
上記ワインよりは、ちょっとカベルネが前面に出ていて、やや茎っぽい味わい。でもね、こっちのほうがコクがあって、赤ワインらしいおいしさがあって個人的には好み。というと、だんなさんが「まぁそれはそうですけど、和食には夢郷のほうがいいですね」と。そうかそうかとゆっくり飲んでいるうちに、確かに夢郷のほうがいいかなぁ…なあんて感じてしまったりして、まぁ要はどちらもおいしいわけで。
花いちもんめ 2002
ここからはデザートワイン2本。まずは、「花いちもんめ」だが、グラスに注いでもらって香りをかいだ瞬間「あぁ、そうそう、コレコレ」と言いたくなるような強烈な個性。なんというか、悪く言えば薬っぽい、よく言えば“花”の花粉の華やかな香り…って感じでしょうか。味わいは、香りから受ける印象よりはややドライで、飲みやすい感じに仕上がっているのだが、何しろ香りが強烈で。まぁ、ある意味、日本のワインでここまで薫り高く仕上げてある、ってのは驚きなのかも。あまりワインが得意ではない女性には受けそうである。
このゆびとまれ 2003
おそらくこのワイナリーでもっとも有名な銘柄ではなかろうか。ワタシも奥野田ワイナリーを知ったのは、酔狂な知人宅で「このゆびとまれ」の垂直試飲をさせてもらい「日本にもこんなに熟成に耐えうるデザートワインがあったのか」と目うろこな経験をしたのが最初である。久々に飲んだが、やっぱりおいしい。デラウェア100%で作られていて、日本のワインではデラウェアってメジャーな品種だけど、ここまで上手にデラウェアの香りと甘酸っぱい味わいを生かしたワインをワタシは知らない。もちろん、強烈に甘いが(デザートワインなんだから当たり前)、さわやかな酸味も感じられて、寝る前に軽く一杯...ってなシチュエーションでは気持ちよく飲めてぐっすり眠れるかと。
てなわけで、順に飲ませていただいて、結局我が家は夢郷奥野田の白と赤を1本ずつ、桜沢シャルドネを1本。ナツキ家は夢郷奥野田の赤を2本購入。いやいや、大満足でございました。

タクシーで再度塩山駅まで出て(740円だったような)、仕事で遅くなったばーちゃんと合流し、そこから一日に4本しかない バスに乗って宿へ行く。宿は、4月と同じく、塩山のはずれにある小さな温泉。再度泊まる、ってことはそれだけ気に入ってしまったということで。んが、けっこう遅い時間で雨が降っていたために視界が悪く、バス停からの道が良くわからなくて迷ってしまう。バスに乗るってことは、地元の雰囲気が味わえて、車での便利旅行では体験できない味わいがあると思うのだが、明るい時間と晴れた天気に限るかも(−−;) 

お部屋は、ちょうど24畳の広間があいていたので、そこは我が家の大人3人+子ども2人が泊まり、食事はナツキ家と一緒に。大人5人+子ども4人の騒がしい食事でも気兼ねなく食べられるのは部屋食の良さですな。大人はまずはビールを飲んで、ばーちゃんは地元の銘酒「七賢」をお燗でいただき、我々は冷酒「越州」を。
夕飯のメニュー(メモっていたわけではないのでうる覚え)
・まぐろと甘海老のお刺身
・馬刺し(このへんは馬刺しの名産地らしく、非常においしい)
・岩魚塩焼き(残すところなし!超やわらかい。コーセイはアタマを食べてた)
・山菜など野菜中心のてんぷら
・根菜炊き合わせ
・寄せ鍋
・たこときゅうりとわかめの酢の物
・他にも小鉢ものがあったような
・お吸い物
・ごはん

まったく気取りのない食事なのだが、それが妙にリラックスさせてくれる良い宿です。温泉旅館って、ヘタすると食事にも部屋にもお風呂にも気合が入りすぎていて、せっかくくつろぎに行ったのに妙に疲れてしまう、ってことがあると思うのだが、そういう変に肩に力が入ったものはまったく感じられず。あとココはお湯がとってもいいんだよね。とってもやわらかいやさしいお湯、って感じで。特に立派な露天風呂があるわけではないのだが、それでもホントにリラックスできる。

食後に、ナツキパパがルミエールで仕入れてきた赤ワインをみんなで飲んで、やや気持ちよくなったところで10時ごろ就寝。

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